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だから組織人事コンサルは胡散臭く見られる


なんというか、組織人事評価コンサルとかって怪しい人達が跋扈する世界なんですよね。

そもそも論なんですが、組織人事というのは表面の事なので本質的によい会社になるという順番なので、人事評価のパッケージ、セミオーダー商材を導入したことろで本質の部分がガタガタだったらうまくいかないわけです。

結果的に、何の役にも立たない、どころか、従業員の不満ばかり貯まる、従業員が全員離職するようなやばい評価制度を導入しちゃう経営者って、それなりに居ます。やめたほうがいいです。

順番が逆というのは、要するに、会社の目指す方向とか、理念とかが主で、評価制度は従なんです。だから、主である、ようするに根本的によい会社にならないと評価制度って機能しないんですよ。


よい会社になるという手順をすっとばして、表面的な施策を求めているわけで、ゴニョゴニョなんですよね。トヨタだ!かんばん方式だ!とやったところで機能しないわけです。トヨティズムを理解・実践しないとダメなんですわ。

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イケてない経営者は、会社の不調の原因を評価制度に求めがちです。いや、そういう場合もあるでしょうがまずはいい会社になることが先です。

イケてない経営者は、会社の成長エンジンを評価制度に求めがちですが、いや、そういう場合もあるでしょうがまずはいい会社になることが先です。

で、そういう邪悪な欲求に付け込んで、怪しい商品を売り込んでくる輩が大勢いるわけなんですね。

もちろん、これは組織人事コンサルに限ったことではなくて、コンサル全般に言えることですね。一部の税務とか一部の法務のように本業から切り離しても成立するものは違うと思いますが、研修・システムとかのパッケージ・セミオーダー商材導入系コンサル全般に言えることです。

繰り返しになるのですが、よい会社になる。というスタート地点から出発しないと意味がありません。

じゃあ、いい会社って何か?というと、やりがい!とか楽しい!とかも重要なんですが、一義的には従業員のリアルな欲求を満たすことです。コレを蔑ろにしてはいけません。

そして、従業員のリアルな欲求は具体的には肩書と給与です。特に男性の場合はこれが重要になります。

もう少し具体的にいうと、肩書は部長以上の肩書が必要です。ポイントなのは実態として部長である必要はなく、肩書として部長以上(部下2名以上)であれば問題ありません。部下はバイトでも問題ありません。

部長以上であることで、奥さんや子どもから尊敬の目で見てもらうことができます。子どもも、僕のお父さんは部長なんだ!と友達に自慢することができますし、奥さんも、うちの夫は会社では部長みたいですよ。オホホホホホと、ご近所さんに自慢することができ、精神的な豊かさを充足することができます。

不健全と一蹴される方もいらっしゃるかと思いますが、現実を無視してはいけません。

もう一つは給与です。具体的には年収600万円。これが必要です。

600万円がどういうラインかというと、総合病院に勤務する看護師の奥さんが夜勤をゴリゴリやってもおそらく到達不可能なラインです。これが重要です。

奥さんが薬剤師とかバリキャリ総合職の旦那さんは、そこにニーズが無いのですが、大抵の旦那さんは給与的な部分で奥さんから尊敬されたいわけです。

ポイントは実態として尊敬されているか?ではなくて旦那さんが尊敬されていると自己認識できるかどうか?が重要です。その具体的な指標としての年収600万円なわけです。ポジティブなセルフイメージを持つための精神的な裏付けとも言えます。

看護師免許を取って総合病院で夜勤をバリバリこなす、というのはガッツさえあれば関係ない学部卒/高卒の専業主婦が一念発起すれば、たぶん何歳からでも可能なキャリアです。

ただ、このキャリアでは600万円はおそらく到達できないラインです。なので、安全地帯な成層圏にいることを自己認識するために600万円必要なわけです。

もちろん、このラインは女性側でも同じで、たとえばシングルマザーでお金が必要というなら、泣きながらでもいいから医療事務をとって大きめの病院の院内託児に預けて働きながら勉強して看護師免許を取ろう!です。お礼奉公とバーターで学費免除の看護学校とか探せばあります。

総合病院で夜勤ゴリゴリやる看護師ならば、私立医学部とかは厳しいかもしれませんが、子どもが奨学金(借金)まみれとかにならずに大学卒業まで問題なく育て上げることができます。

マズローの5段階欲求ではないですが、カネが必要であるという原始的な欲求を満たせないならば、自己実現とか霞食べて生きる仙人なんですわ。

話をまとめると、一義的には、理念とかミッションとかを絵にかいた餅にしないためには、現実的なラインとして部長以上の肩書(部下2名)と年収600万円を提供する。

MLMのお金持ちの生活のように、一部のスターではなく、現実的なラインとして部長以上&年収600万円という待遇を従業員に提供できるように、経営戦略を構築する必要があります。

で、そのために必要なのが従業員との信頼関係で、当然、そういう経営戦略の会社は当然ハードワークになります。これからハードなビジネスを行うぞ!と号令をかけた際に、どうせアンタが儲かるだけでしょ?と従業員に思われてしまったら成立しないわけです。

信頼関係の構築の仕方は色々とあるかと思いますが、1つには約束を守ることです。だから、そして従業員と経営者・管理職が普段から約束を守るところから始めないと厳しいです。

信頼関係、年収600万円、部長以上の肩書(部下2名)といったこれらの根源的な欲求が満たせない経営戦略・ビジネスモデルならばパッケージ化・セミオーダーの評価制度を導入したところで本質的な効果は無いです。

根源的な欲求を満たすために成長ロードマップとしての評価制度が必要なわけで、評価制度が先にあるわけじゃあないんですよね。事実の順番を勘違いしてダメです。

だから、作るべきは評価制度じゃなくて、根源的な欲求を満たすための成長ロードマップであって、これって組織コンサル屋さんの仕事じゃなくて寧ろ会計のプロである税理士さんとかに相談したほうがいいです。

ただ、これは管理会計の範疇でもあるので経営マターです。

人間の根源的な欲求を満たしていないのに、制度設計とかでなんとかしようとするのって本質的にブラック企業なわけで、ブラック企業にはブラックコンサルが集まってくるんですよね。

だから、そういう青い鳥を追い求めちゃをダメです。