新型コロナ禍の中でビジネスパーソンや経営者が絶対しなくてはならない判断
経営者が絶対にしなくてはならない仕事の一つに中長期での市場動向判断があります。簡単な言葉でいうと未来予測です。
現在の経済を取り巻く問題は、資金繰りなど山積していますが、今回のコロナ禍の問題で、おそらく一番行わなくてならない判断は、この経済停滞はいつまで続くのか?という判断です。
非常事態宣言はGW明けまでとのことですが、そこでスパッとおわり、今までの日常が来るのか?それとも長期でこの状況が継続するのか?武漢では都市封鎖が解除されましたが再発になる可能性もあります。ので。完璧な予測は不可能です。
もちろん、そもそも、コロナに限らず完璧な未来予測は誰にも不可能です。
仕事の本質は情報が不足している中で正しい判断をすることです。例えば、110と120、どちらが大きいですか?という判断をすることは仕事ではありません。
※余談ですが、全ての情報が揃うまで待つ場合は、ほぼ必ず時間切れになります。
例えば、もし、中長期でこの状況が継続するという判断なら、従業員を雇い続ける、というか現在のビジネスを続けてはなりません。早めに撤退をする、しか選択肢はありません。
どれほど大きい企業であっても宙ぶらりんの状態で耐えることはできません。
また、売上が立たないのに従業員を雇用することは、中長期的には従業員にとってもデメリットです。売上は世の中に必要とされているから発生するものなので、世の中に必要とされないことに人生を費やすことになるからです。
従業員の持つ時間という資産を世の中に必要とされていないことに費やさせることは決して良い経営判断ではありません。
確かに、経営者の判断ミスで従業員を解雇する企業はブラックですが、経営者の判断と整合性が取れない経営判断もまたブラックです。
そのため、もしコロナ禍が中長期で続くという経営判断にも関わらず従業員を雇用し続ける企業は決してホワイト企業ではありません。
もちろん、いまいるメンバーで何か違うことをやろうとかならOKと思いますが、それならばそういう動きをかける必要があります。
飲食店が宅配やウーバーを始めたというニュースはTVなどでよく放映されていますが、あくまで補助的な要素かと思います。メインに据えるならリアルな店舗が重荷になります。
長くなりましたが、つまり現在の経営判断が、コロナは短期、せいぜい5月にはスパッと終わるという経営判断なのか、長期、1年ぐらい、以上続くといえ判断なのか?という経営判断に基き具体的なアクションをすることが大切になります。
自分の判断ミスで従業員を解雇する経営者はイケていませんが、楽観、達観で何も考えず給与を払い続ける経営者もまたイケていません。
ANAや日産という大企業でも緊急融資を申し入れています。大企業なら大丈夫ということはありません。
そして、ここまでのことは経営者に限らず、全ての働く人が自分という会社を経営している以上、この判断は全ての働く人が考えなくてはなりません。
本質論の話をすると、大切なのは、従業員を解雇しないことでもなく、会社を潰さないことでもなく、未来がどうなるか?の予測に基き、その未来と整合性のある手を打つことです。
短期や緊急なら生活費の借金はありかもしれません。しかし、中長期で生活費を借金で賄うのはそもそも不可能です。不可能なことを行うことは良くないことですし、他者(例えば従業員)を巻き込むのはブラックな行為です。
もし、中長期に禍が続くという判断ならば借金をしてでも従業員の生活を守るというのは決してよい経営者ではありません。