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コロナ相手に籠城戦を言う、正しいけれど無責任な人達。

最近よく見るこの図ですが、ようするにコロナ相手に巣ごもり、つまりコロナ相手に籠城戦で勝とう!という戦略だと思うんですよね。

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コロナに限った話ではないんですけど、現代ビジネスでも外部環境が激変した時とかはとにかく相手のパワーが尽きるまで耐えるという勝ち方というものは存在します。

ただ、古来より籠城戦をするには定石があって。これらの定石を無視した場合、籠城戦は破綻します。

 

・定石1:援軍が来るアテがある

コロナでいうなら薬の開発とかでしょうか?確かに、アビガンとかが有効かもしれません。しかし、既にある薬の量産ならスケジュール切れますが、新薬の開発はスケジュールが切れません。

新商品がいつ出来るか?ってわからないでしょ?つまり、現場はいつ来るか分からない援軍を待たないといけないわけです。これは精神的に非常にきついです。

 

・定石2:籠城に耐えられる十分な量の備蓄がある

当たり前ですが、人間が生きるには食料が必要ですし、戦うならば武器が必要です。感染者1万人の段階で医療現場も経営の現場も限界なんですよね。すでに鳥取城攻防戦です。

・定石3:援軍が来るタイミングの見通しが立っている

十分かどうかは、いつまで?に依ります。備蓄があっても、いつかは必ず尽きます。

勝利のタイミングは人類の多数が抗体を持つかと思いますが20年4月中旬の段階で感染者1万人、対して日本の人口は1.2億人です。1日1万人感染(抗体を持って)して1万200日(約32年)必要です。現実的じゃない数字ですね。

もちろん、人口の100%である必要は無いと思いますが。いずれにせよこのペースでは途方もない時間がかかるわけです。※感染者を増やそうと言っているのではありません。念のため。

ここまで考えると、台風とかなら籠城戦は非常に有効と思いますが、コロナに対しての勝利条件を考えると籠城戦は悪手なんじゃないでしょうかね?

で、私がこれはいかんなぁ。と思うのは、世論がみんな籠城戦を主張してるんですよね。コロナ相手に巣ごもり・自粛の籠城戦って本当に有効ですかね?と言う人が居ないわけです。う~ん。

なんというか、1つの意見だけってダメなんですよ。どんな正しそうなことでも、本当にそれでいいのか?という考えというのは常に持っていないとダメなんですよね。

巣篭もり篭城戦は医療の専門家の意見というのはありますが、それは疫学とかの専門家であって、今は病院の現場マネジメントや一般企業もピンチなんですよね。

だから、政治とかの場所では、疫学の視点だけじゃなくて、総合的に判断しなくてはいけないわけです。

病院だけあっても働く人がダウンしてたらただのハコですし、カネがなかったら何も食べずに野宿なのでコロナの前にカゼで死にますよ。

 

もちろん、籠城が一番マシな選択肢であるかもしれませんし、ゾンビ映画みたいに特効薬がナイスタイミングで開発されるかもしれません。

でも、特効薬の開発とか、いつかわからないけど籠城戦をしよう!と現場に言うのはちょっと無責任だと思うんですよね。世論がそれ一色で、強烈な同調圧力で現場に負担を強いるってちょっとねぇ。そもそも精神論でなんとかする!というのは、物理的に続かないです。

もちろん、野戦しょうぜ!という意見は感染の専門家の意見ガン無視なわけで、その点では間違っています。

でも、本当にそれでいいのか?と考えることを止めてはいけませんよ。